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三陸唐桑町を想う

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 このカラフルな刺し子は、数年前、宮城県三陸唐桑町の女性数名が、狭い我が家で
合宿された時のおみやげ、愉しい想い出の品です。メンバーの1人の母上手差しの品。
 唐桑町には「山に生きる 海に暮らす」(無明舎)の著者・仙台在住のYさんと、
「仙台まち歩き」(河北新報)の 同じく Nさんを通して関わることとなり、以来ずっと
お世話になっています。
 今回の大災害のあと現地を訪ねられたNさんによると、唐桑町では我々の知っている
方々は皆さん無事、とのことでした。毎年の津波の避難訓練で、どのお年寄りを誰が
ケアする、など地域ごとに日頃こまかく決めていたので、人的被害が大変少なかった
とのこと。さすがです。
 しかし、合宿のメンバーを含む<食の学校>の皆さんは2人が家を失い、1人は
家が半壊しカキ養殖の全てを流され、1人は店舗と家を失い、、、
「それでも皆さん、それぞれの避難所にいながら、いつものように世話役をやって
いられますよ。あのパワーは何でしょう? 行ったのは2回目ですけど、いつも向こう
では、皆さんに励まされ、仙台に帰ってくると落ち込みます。
ともかく唐桑の港、そして往復の風景に、言葉が出ません」と N さん。
 日本中の、そして世界の皆さんと同じく、毎日「私に何が出来るか」を問いつづけて
いる日々ですが、Nさんと相談中です。
             ~~~~~~~~~~~~
 6/26(日)のNHK日曜討論での同志社大学の浜矩子さんのご意見は貴重です。
「震災特区」「企業誘致」優先の主張を掲げる五百旗頭氏、村井宮城県知事、与党議員
を相手に、
「それらの言葉には血が通っていない。現地現場の小さく弱い声を良く聞き、企業との
共存・両立を考えなくてはいけない」

 唯一ちがうのは、”小さく弱い”ではなく、”小さい現場の元気な声!!”。
東北の小さな集落1つ1つは、稲作が渡来するよりずっと以前から、海・山それぞれの
自然と共存し、個性的で貴重なノーハウを蓄積し、人々はそれを日常感覚として、
現代を生きています。
 大都会大阪出身、自衛官、松下政経塾、経由の村井宮城県知事に、
   "この列島の古層文化を日常感覚とする(今や最先端の感覚ですが)東北"
の奥深さ,楽しさ、素晴らしさを味わい、実感(共感ではなく)していただきたい
のです。
”小さい現場の元気な声“ に耳を傾け、共に語り合い、地域の意を汲んで県、国,企業
が彼らをバックアップする態勢をつくる、、、これができたら、現代でもっとも
先見性のある国づくりになるはずだ、と思うのですが、、、。期待しています。
「知恵は現場に在り。現場に学べ!!」漁業、農業、林業、そして全製造業の
現場の声です。
                            パテ屋 林のり子

by pateya | 2011-08-10 02:39  

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