サラダ・ニソワーズ 〜夏の味〜
2016年 06月 25日
メイ・クイーン!!
「今年は野菜が豊作で、、、」と狭山で家庭菜園をやっている方からメイ・クイーン、男爵、玉葱、葉ものがダンボール一杯とどきました。煮くずれのないクールなメイ・クイーンが大好きなので、早速お礼のお電話をした所「そんなに好きだったら」と、また立派なジャガイモをズッキーニまで添えて1ケース送ってくださいました。
こうなったら先ずはサラダ・ニソワーズ = 南仏はニースの伝統的なサラダ ですね!!
材料は、地中海の陸と海で陽光をサンサンと浴びた夏野菜=トマト・キウリ・インゲン・ピーマン、ニンニク、オリーブ、バジルそして ツナ、アンチョビ、オリーブオイル、ワインビネガー、レモン、ゆで卵 ↓ 写真 Classic Mediterranean CookBook より
現在はわかりませんが '60年頃のパリ6区・学生街のカフェの、大きなスープ皿に山盛りのサラダ・ニソワーズがわたくしのランチの定番でした。
野菜の切り方はマセドアン(マケドニア風)?そういえば、野菜はすべてダイス=角切りで、大きめのスプーンが付いてきました。味を含んだジャガイモと新鮮な野菜をスプーンの1口で一緒に味わうことができ、フォークで食べる レタス+櫛形トマト+スライス胡瓜 のサラダ とは別の満足感があります。
パリの前に住んでいたオランダでは「ロシアン・サラダ」が一般的で、ほとんどマッシュ状のジャガイモをたっぷりのマヨネーズで和え、アイスクリームのように丸く抜き、レタスにのせたものでした。今はどうでしょう?
その後のパリ、そして南ヨーロッパでのサラダは、基本的にダイスの野菜を酢+オイルで合えたものでしたが、いつからかダイス状の切り方を「マセドアン」と呼んでいました。コックさんから習ったもの、とおもいます。数年前のマケドニア旅行でのマケドニア・サラダもやはり 角切り。元祖マセドアン・サラダに出会えて大いに満足し、「マセドアン」は材料の切り方である、と、自信をもったのですが、、、
念のためラルース料理百科事典(和訳)を調べた所、次のような記述に出会いました。『種々の野菜または果物を混ぜ合わせたものを指す。これは古代マケドニアが、アレクサンダー大王(B.C.356~B.C.323)によって征服された群小国家の寄り集まりからなっており、混ぜ合わせたものがこれを思わせるからである』と、自信に満ちた断定の言葉。
ナールホド!! おもしろいですね。プレートをよく見ると、丸、角、長方形など、混ざりやすい形になっています。冷、温どちらもあり。
昔むかしのアレクサンダー大王、そして遥か彼方のマケドニアが夏の日差しと地中海をとおしてサラダ・ニソワーズにつながる。とても自然なことに感じられます。
マケドニアといえば 映画「Before The Rain」の乾いた空気感が印象に残っています。
マケドニアでは2年ごとにストゥルーガ国際詩祭がひらかれ、1996年には日本の詩人・大岡信氏が大賞を受賞され「氏は羽織・袴で式に出席した」と、新聞にのっていたのを、印象深く読んだことを思いだします。2007年には在日韓国の国際的な詩人・ぱくきょんみさんが招待されています。
そういえば、ぱくさんは英文科の学生時代、清水ミチコさんと同時期にスタッフとしてパテ屋を手伝ってくださっていました。その辺りの事は「パテ屋の店先から」のO.G.座談会にも、、、。
ところで、なんの話でしたっけ?
パテ屋 林のり子
by pateya
| 2016-06-25 18:21
| パテ屋の日々